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科学技術の進歩が繁栄をもたらします、だから、もの創りは科学技術を強化すれば十分でしょうか。 このたび、もの創りにコストエンジニアリングの光をあてることを目指して、日本コストエンジニア(以下JCEと呼ぶ)を設立しました。
日本の製造業は世界のフロントランナーになっていますが、経済の繁栄に結びつけるためには、MOT(マネジメント・オフブ・テクノロジー)が必要と云われています。企業の利益率は、国際水準と較べて、十分とは云えません。一方では、利益率30%を続けている企業もあります。コストエンジニアリングの光をあてれば企業は変わります。
教育では、フロントランナーになった日本を担う若者には、発見し、創造し、デザインし、実現していく能力が求められます。コストエンジニアリングは個人にとっては富豪になるノウハウですから、コストエンジニアリングの光をあてれば、若者が目の色を変えて勉強するようになるはずです。
ところでコストエンジニアリングとは何でしょうか。コストエンジニアリングとはコスト開発を整然と行う技術体系で、この習得により創造力、判断力、統括力などが向上し、大きな展開へとつながるものです。
では、JCEは何をするのでしょうか。JCEはコストエンジニアリング能力育成教材を普及させるとともに、修得者がコストエンジニアとして活躍するのを支援し、コストエンジニアリングの光を大きくするように奉仕します。私はライフワークとして組む所存です。
JCEの活動内容の紹介(ENNに連載)
(開発の経緯)
技術経営人材育成の中で、遅れているのがコストエンジニアリング人材の育成です。コスト競争力の優れた製品やシステムを実現するためには、製品の企画開発段階でコスト開発を実施することの重要性が強調されています。しかもその重要性は、アジアの経済発展のもとで、日本産業のコスト競争力強化のために、益々高くなっています。日本は、世界一のもの作り大国といわれている以上、世界に先駆けてコストエンジニアリングの学問体系を確立し、もの作り国家としての優位性を確固たるものにしていくべきです。
ところが現状は、コストエンジニアリングについては、産と学が参加する学会活動が十分には育っていません。その理由は企業機密の壁があることと、大学教育でコストエンジニアリングの実践的教育が行われていないことがあげられます。このような閉塞的状況を打破するために、産業界の豊かなノウハウをもつ実務経験者が中心となり、コストエンジニアリング能力育成の教材を開発しました。JSCEでも一部先駆的な議論がされていますので、それらの中からも有効な知見を取り入れて実現しました。
(対象者)
今回開発した教材は、入社して5,6年の問題意識をもった社会人を対象にし役に立つものにしました。企業に入ると全ての人がコスト競争の戦力の一員になりますが、企業機密の制約のなかで、狭く片寄った知識になる傾向がありました。技術者は体系的にコストエンジニアリングの基礎を学ぶ必要があります。これまでコストエンジニアリングの実践的教育が行われていなかったので、若手技術者を再教育する必要があります。
この教材では企業の技術者は全てが対象になり、それぞれに必要な能力を育成します。
- 開発技術者はコスト競争力のある製品開発を実現する能力
- 設計技術者は中核となってコスト競争力を高める能力
- プロジェクトマネージャーに対してはコストを重視した遂行能力
- 見積管理の技術者は機械的処理でなく統括推進する能力
- 受注に当たる技術者は経済性を重視して契約等をまとめる能力
若いときに企業の垣根を越えてコストエンジニアリングを学べば、企業の能力構築に取組み、学会活動も活発に行い、切磋琢磨して日本の産業競争力強化に貢献すると期待しています。
(開発体制)
開発体制は、「コストエンジニアリング開発委員会」を産業界の経験者で編成し、実践的な教材を開発しました。特定資料については、企業のコストエンジニアリング情報に詳しい専門家に委託して入手しました。また権威ある大学教授が参加する「コストエンジニアリング教育支援委員会」を編成し、教育実施機関の理論的な意見を反映しました。
早稲田大学理工学部経営システム工学科を窓口として、経済産業省の技術経営プログラム開発促進事業の一つとして受託して実施しました。
JCEは開発委員会を継続し、教材の改善を継続します。
(教材の内容)
コストエンジニアリング能力育成教材の特長
- これまでの延長線上での取組みの限界を自覚することから出発し、コストは開発できまると意識することからはじめます。
- 「コスト開発」の達成手段は、全方位から、エンジニアリングで裏づけます。
「コスト開発」が新たな創造力を呼び覚ます。- コストインデックスは予測に重点をおいています。
- 統括コスト管理システムが遅れた企業は存続できません。
AIEと提携して世界最新の「統合化知識」の適用を目指す。
(http://www.aie-res.co.jp/index.php)- 成果のフォローは「売上高損益分岐点比率」等によります。
- 内容は継続して進化させます。
教材は8モジュールに分けて、豊富な内容を用意しています。教材を入口として、実務に適用するために必要な指導を受けることに発展するようにしています。ある企業の例では、社長を含めて幹部へモジュール1を中心に説明し、それをキックオフとして社内教育を展開します。大学の社会人教育では、集中講座が計画されています。将来は、広く大学での技術者教育に広める構想です。
- モジュール1 コストエンジニアリングの定義と役割
- モジュール2 コスト開発の基礎知識
- モジュール3 コスト開発の達成手段
- モジュール4 コスト開発適用の実際
- モジュール5 コストインデックスの知識と活用
- モジュール6 統括コスト管理システムの実際
- モジュール7 コスト開発の演習
- モジュール8 コストエンジニアの役割
コストエンジニアリングは機密保持が前提です
企業は厳しいコスト競争をしていますから、コストエンジニアリングは企業経営の中枢に近い問題です。コストエンジニアリング能力の優れた人材の育成は、結果的に経営者になれる人材を育成することになります。企業の垣根を越えたコストエンジニアリングの活性化は、企業機密の厳守と個人情報の保護があって初めて可能になります。JCEは機密保持を厳守しますが、同時に関係者の皆さまにも機密を守っていただきます。
講習会実施機関ならびに教育機関の皆さまへ
コストエンジニアリング人材育成を普及させるため、あらゆる講習会ならびに教育実施機関に採用していただきたいと願っています。
実施は、守秘義務を守り、コストエンジニアリングの発展に寄与していただくため、先ずJCEと契約していただくことから始めます。
- 教材をJCEが提供します。
- 講師はJCEの研修会を受けて指導員の資格を持った方(JCEフェロー)にしていただきます。
- JCE認定コストエンジニアリング教育として、JCEのホームページに公開します。
受講者の皆さまへ
コストエンジニアになることは、皆さまの飛躍に役立つに違いないと思いますが、同時に、学問としてのコストエンジニアリングを発展させていく義務があります。そのために、JCEの会員になっていただきたいと思います。
指導員になりたい方へ
コストエンジニアリング能力育成は教材だけではできません。優れた指導者によって行われるべきです。JCEは優れた人材を発掘し、指導員になっていただくためにJCEフェロー制度を作りました。最初のJCEフェローは教材を開発した方です。次に、JCEフェローから推薦された経験の豊富な方に、研修会(ワークショップ方式)に参加していただき、審査を経てJCEフェローに登録します。
指導員はJCEフェローの中から推薦します。
JCEは年齢による条件は認めない方針です。高齢者が再び貢献できる機会が増えることを願っています。
企業の皆さまへ
コストエンジニアは企業に取って必要な人材のはずです。コストエンジニアリング人材育成を普及させるため、組織内教育に採用していただきたいと願っています。
実施は、守秘義務を守り、企業の発展とコストエンジニアリングの進歩に寄与するため、条件を決めて契約することから始めます。
契約によりJCEフェローを派遣します。